老人ホームでは、車いすを必要とする高齢者や寝たきりの高齢者など、様々な方が利用しています。
出掛けるにも困難が生じ、医療についても訪問医療によってサービスを受けている場合も多く、近年では歯科医による「往診」も増えてきています。
そこで、歯医者の往診ではどういったことを行えるかなどを詳しく紹介していきましょう。
■食事を楽しむために老人ホームで歯の治療ができる
食事を行うには、歯が必要です。
歯に不調があると食事も楽しくなくなり、生活にも支障ができてしまいます。
ですが、寝たきりや車いすの場合は歯医者に行くのも大変で、通院となると体への負担も多くなってしまいます。
そういった時に頼れるのが、歯医者による往診です。
在宅でないと無理であると考えられますが、近年は有料老人ホームや特別養護老人ホーム、グループホームなど様々な施設へ往診してくれる歯医者が増えたので、老人ホームでも取り入れているところが多くあります。
■往診でできる治療内容とは?
歯医者に通うこととは違い、往診では多くの治療ができないのではないかと考える人もいるでしょう。
老人ホームなどへの往診では、
・虫歯の治療
・歯周病の治療
・歯石の除去
・フッ素塗布
・ブラッシングの指導
・義歯の作成
・入れ歯の調整
・摂食指導
などのサービスが受けられます。
レントゲンも小型のものがあるので、老人ホームにいながら歯医者に通っているかのような治療をしてもらうことができるのです。
■老人ホームへの往診費用について
往診をしてもらうことで、多くの費用がかかるのでないかと不安になる利用者や家族もいるでしょう。
ですが、往診では健康保険や介護保険を利用できます。
健康保険証や介護保険証、お薬手帳がある場合には用意をしておきましょう。
また、老人ホームまでの交通費に関しては、負担をしていない歯医者が多いので安心です。
■往診と訪問歯科の違いについて
実は訪問歯科と往診は違うものになります。
訪問歯科は、定期的・継続的に老人ホームに伺って診療を行うことを言いますが、往診は突発的な痛みや入れ歯の不具合など、患者さんが歯医者を求めている時に歯医者が老人ホームまで出向くことを言います。
なので、往診に関しては依頼があった時のみに行う治療となるのです。
老人ホームによっては取り扱っている事項に違いがある場合もあるので、訪問歯科か往診のどちらを扱っているのか、事前に確認しておきましょう。
食事を楽しむためにも歯の健康は大切です。
歯医者の往診に関しては、増えてきているのですがまだまだ取り扱っていない施設もあるので、あらかじめしっかりと確認しておくことが大切です。