口を開けてくれないときにはこれを使おう!

老人ホームで高齢者が一番楽しみにしている時間は食事です。
思うように動けなかったり、歩行が困難な高齢者にとっては老人ホームでの生活は痛みとの闘いの場でもあります。
そんな生活範囲を制限されていると、唯一の楽しみが食事しかないという方もいるのではないでしょうか。
しかし、そんな楽しみの一つでもある食事に手をつけられなくなってしまったらどうでしょう。
口を開けてくれないなどの食事拒否が起こった場合は、どのように対処したらよいのでしょうか?
■介護者が食事を食べなくなる理由

・食事前に何か食べていてお腹が空いていない
・便秘が続いている
・口の中に口内炎がある
・入れ歯が合っていない
・精神的疲労が溜まっている(不眠・不安など)
・苦手な食事メニューである
・好みの味付けや調理方法ではない
・認知症により食事を拒否する

介護者が老人ホームの食事に手をつけない理由は、以上のようなことが考えられます。
空腹の場合は、間食をできるだけとらないように配慮することが必要です。
便秘の場合は、下腹部をマッサージしたり服薬によって解消していきましょう。
口内の異常は、歯科で対応できますし、不安やうつ状態で食事が進まない場合は精神科医によるケアに努め回復させるようにします。
自分なりに味にこだわりがある場合は、老人ホームで食事を担当している栄養士や調理師と連携をとって可能な限り嗜好に近づけるような工夫をすることも大切です。
■食事拒否の解決策

認知症になると、生活の基本動作がわからなくなることもあります。
口を開けて食べ物を食べたくなくなってしまった場合は、食べ物を食べ物であると認識できなくなっている可能性があります。
老人ホームの食堂で、食卓に座ることすら抵抗する方もいるので、この場合は無理に動作を指示するのではなく、まず安心させることから始めてください。
老人ホーム内で「美味しい」というような雰囲気を作って、食べたいという意欲を沸きたたせてみてもよいでしょう。
なかなか食べ物を口に運ぼうとしない場合は、老人ホームにある食介用の平らなスプーンを使って少しづつ食べれる量を増やしていきます。
老人ホームの職員がスプーンを持たせて口まで運ばせてあげると、条件反射によって口が開くのでこのリズムを繰り返し行うことで食事をしだすこともあります。
また、高齢者は低体温なので半分寝ているような意識がはっきりしないこともよくあります。
食事前に温かいお茶を飲ませて体温を上げて意識を戻してみたり、反対に口腔内を冷たいもので刺激して食欲増進させてもよいでしょう。

老人ホームでは、思うように食事ができない高齢者のために、様々な対処方法で食事介助を行っています。
老人ホームの職員による配慮やテクニック次第でも解決することもあります。
思わぬ原因が理由だったりすることもあるので、様子を見ながらゆっくり原因を探ることも重要ではないでしょうか。

 

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