高齢者の死因に肺炎が上位に挙がっていることはご存じでしょうか?
肺炎にかかると寝たきり状態となり、体力的だけではなく精神的にも低下してしまいます。
最悪の場合、死に至るケースも多く、特に集団生活が基本の老人ホームでは風邪やウイルス感染により肺炎になってしまう入居者も多いようです。
そのため、各老人ホームでは肺炎予防に力を入れています。
そして、肺炎予防では肺炎球菌ワクチン接種も有効とされているのです。
今回は肺炎球菌ワクチン接種についてご紹介していきます。
■老人ホームでも薦められる肺炎球菌ワクチン接種とは?
肺炎球菌ワクチン接種とは、肺炎予防のための予防接種です。
肺炎球菌による感染症の予防や重症化を防ぐことができます。
このワクチン接種は65歳以上の高齢者、特別養護老人ホームや医療施設の入居者、呼吸器疾患や慢性心不全など慢性的な持病、感染症にかかりやすい方などに薦められています。
老人ホームでは様々な体質や持病を持つ高齢者が集まるため、肺炎予防や重症化を避けるためにも肺炎球菌ワクチン接種はインフルエンザの予防接種と同等に欠かせないものだと考えられるでしょう。
■肺炎球菌ワクチンの効力が効く期間
肺炎球菌ワクチン接種は接種から1ヶ月後がピークで、約5年間は低下することなく効力が持続すると言われています。
5年以降は効力が低下している研究発表もあり、以前は再接種が不可能でしたが、現在は再度接種することが認められているのです。
ただし、その分副反応を起こすリスクも高まる危険性があるので、医師としっかり相談して接種しましょう。
効力が下がると肺炎予防の効果もダウンするので、老人ホームの入居者は5年に1回は再接種するのが望ましいです。
■老人ホームで肺炎球菌ワクチン接種を受けるには?
老人ホームでは基本的に医療行為に制限があり、医療保険にあたる予防接種はできません。
そのため、老人ホームの入居者は外部の医療機関や医療サービスを利用して、予防接種を打つことになります。
自治体では助成金制度を行っているところも多く、高齢者は比較的に安価で受けることが可能です。
肺炎予防では肺炎球菌ワクチンだけではなく、インフルエンザの予防接種も同時に受けることが望ましいでしょう。
肺炎球菌ワクチン接種では接種してから5年以上経過している、インフルエンザの予防接種から1週間以上空いているかもしっかり確認してから打ってください。
老人ホームでは肺炎の予防対策を行っていますが、肺炎球菌ワクチン接種を5年に1回打つことも肺炎予防では最適です。
助成金により費用の負担も軽くなるので、自治体へ問い合わせてみましょう。