高齢者の体は一見変わっていないように見えても、体の衰えはどんどん進行しています。
特に注意してもらいたいのが「骨折」です。
どんなに普段からカルシウムをとっていても、思わぬ拍子に骨折してしまう可能性があります。
老人ホームなどでは、体を丈夫にするための食事内容を配慮していますが骨折してしまい寝たきり状態になってしまう人も多いようです。
なぜ、高齢になると骨折しやすくなってしまうのでしょうか?
■高齢者の骨折の原因とは
高齢になると体内の水分が減っていき、赤ちゃんの時期は70%くらいの水分量だったのが高齢期になると50%くらいに減少してしまうことがわかっています。
これ以外にも、運動量が著しく減ってしまうことから代謝が落ち筋肉の量も減ってしまうことも原因にあげられます。
老人ホームに入居すると、自分専用のベッドがあり排泄や入浴時間以外はベッドで過ごすという人もいるくらいです。
その解決策として老人ホームでは、施設外を散歩したり外出する時間を設けているとろこもあります。
食事内容も筋肉量をアップさせるような食材を使ったり、カルシウムを多く含む食事に気をつけているようです。
■骨折は慣れている場所でおきやすい
高齢者の骨折は、生活慣れしている自宅の中あるいは老人ホームなどの入居施設で多く発生しています。
具体的には、階段を踏み外してしまったり浴室で足を滑らせて転倒するなどがあげられます。
自宅や老人ホームなどは、状況を把握できているがゆえに注意力が低下してしまいがちです。
いつもは手すりにつかまっているのにたまたまつかまらずに歩いてしまった、老人ホームの職員のサポートなしで起き上がってしまうなどいつもにない状況になった時危険が伴います。
老人ホームでは、転倒防止のためにバリアフリーになっていたり、手すりなどの補助がいたるところに設置され、転倒予防を心掛けています。
■骨折を機に老人ホームへ入居する場合も
今までは自宅で元気に自立した生活を送っていたのに、骨折したことで寝たきりになってしまう高齢者も非常に多いです。
高齢になると反射神経が鈍くなり、ちょっとした段差にもつまづきやすくなります。
一度骨折してしまうと完治するまで車椅子や寝たきり生活を余儀なくされるので、その後の歩行にも悪影響を及ぼしてしまいます。
また、老人ホームへ入居している高齢者の中でも骨折事故は非常に多いものです。
ベッドからの転落や、無理に体勢を変えようとしてそのまま転倒してしまうケースもあるでしょう。
最近の老人ホームでは、ベッドの柵が取りはずし可能となっているため就寝時には柵を必ず設置しておくように配慮されています。
また、薬の副作用でふらついて転倒してしまうこともあるので、この場合はいつも以上に注意が必要です。