車いすの機能には、快適な姿勢で座れるリクライニング機能などがあります。
しかし、高機能な車いすはリクライニングだけではなく様々な機能が備わっているのです。
どのような機能を持っているのか、ご紹介します。
■車いすで褥瘡のリスクを低減させる
車いすは長時間乗っているとどうしてもお尻に圧力がかかってしまい、褥瘡リスクが高まってしまいます。
そうならないよう、車いすに乗る時は車いす用クッションを用いることが多いのですが、それでも負担がかかっていることには変わりありません。
特に老人ホームでは移動の際はもちろん、それ以外に食堂で座る時も普通のいすではなく車いすを利用している方も多いので、老人ホームでは褥瘡になりやすいと言われています。
老人ホームで褥瘡になりにくくしたい場合は高機能車いすを利用してみましょう。
高機能車いすには圧力を分散するクッションが使われているだけでなく、リクライニングをより深く行い体位変換までできる機能が備わっています。
■食事・嚥下のサポートまで行ってくれる
座ることに関してのサポートだけではなく、高機能車いすでは嚥下のサポートまでしてくれます。
老人ホームでは、先程も紹介したように食堂で普通のいすではなく車いすに乗った状態で食事を行う人は少なくありません。
しかし、基本的な車いすにはリクライニング機能程度しか付いていないため、摂食や嚥下がしづらい体位にしかなれない場合もあります。
高機能車いすの場合、頭部も動かすことができるサポートが付いているため、老人ホームでの食事も嚥下しやすい状態で食べられるようになるのです。
これにより、誤嚥性肺炎に陥るリスクも防いでくれます。
老人ホームで食事をする時に飲み込みにくいことから食べられなかった人も、高機能車いすを使い食事の改善も期待できるでしょう。
■老人ホーム入所・在宅介護、どちらでも高機能車いすは便利
在宅介護では高機能の車いすを使うことで、要介護者が姿勢的に楽になれるだけでなく、介護者にとっても高機能車いすによって楽になります。
先程紹介した食事もスムーズにできるようになりますし、褥瘡によってQOLが低下してしまう可能性も抑えることができます。
老人ホームに入所する際も、高機能車いすを利用することで、褥瘡にならないための座り直し介助などを行う頻度を少なくすることができるので、介護職員にとっても楽になります。
もっと老人ホームでも高機能車いすを増やしていけば、労力不足を少しでも改善させることができるでしょう。