お正月や家族旅行に出かける場合など、老人ホームから一時的に帰宅や外泊を希望したいと考える方も多いかと思います。
また、長期ではなくても家族が揃う週末などは自宅で過ごしたいという方もいます。
老人ホームに入居している場合、長期外泊や帰宅についてはどのようになっているのでしょうか。
■帰宅・外泊できる老人ホームが多い
有料老人ホームや、公的な特別養護老人ホームなどほとんどの老人ホームが家族や付き添いの方と一緒であれば外泊や帰宅の許可はもらえるところが多いです。
その際には事前に外泊届を提出し、出発と帰着時間の予定や連絡先を記入して申請します。
しかし、持病や心身の状態が心配な方は医師に意見を求めてアドバイスをもらうことが大切です。
車椅子を使用していたり食事や入浴など介護が必要な時は、付き添いや家族の方も不安に感じることもあるでしょう。
その場合は、具体的に食事量やトイレの回数など普段の様子を老人ホームのスタッフに聞いてから受け入れるようにしましょう。
一時帰宅した時に、車椅子や杖など自宅で用意するべきものをあらかじめ確認しておくことも大切です。
■帰宅・外泊許可がおりないこともある
体の症状や健康を害してしまう状況が考えられる場合許可が出ないこともあります。
高齢者にとって環境の変化は想像以上に体への負担がかかってしまうものです。
体調悪化に備えて医師や担当スタッフと連絡先を確認しておくことが必要ですが、あまりに長期間に及ぶ場合は認めない老人ホームもあります。
また認知症を患っている人は、環境の変化への対応が非常に苦手です。
帰宅・外泊することによって普段と違う行動に出てしまったり、興奮やパニックを引き起こしてしまう可能性もあります。
この場合は本人の負担が大きいので、老人ホームとの十分な話し合いが必要になります。
入居者の状態によって長期帰宅や外泊に関しては対応が違ってくるので、入居している老人ホームへ相談してみると良いでしょう。
■一時帰宅・外泊の注意点
老人ホームなどの施設は、安全に入居者が生活できるように段差をなくすなどの整備がされています。
そういった場所で生活している高齢者にとって、自宅での生活環境はとても多くの危険が潜んでいます。
普段暮らしている老人ホームとできるだけ同じ環境を整えてあげましょう。
空調の温度調節、床や廊下の段差がないか、浴室と脱衣場の温度差を無くす、スリッパやマットなど転倒しやすいものを置かないなどの注意が必要です。
お盆やお正月は家族にとって時間を共にする大切な時間です。
大切な家族を安全に迎え入れて、楽しい時間を送れるようにしましょう。