養護老人ホームとは?普通の老人ホームと何が違うの?

養護老人ホームとは?普通の老人ホームと何が違うの?

老人ホームには多種多様な施設がありますが、介護の必要はないけれども1人で生活するのは難しいという方を受け入れているのが養護老人ホームです。
今回は、養護老人ホームの特徴や普通の老人ホームとの違いについて解説します。

■養護老人ホームとは?

養護老人ホームは自立した高齢者を対象に、健康管理のサポートや食事の提供などの養護サービスを行う施設です。
資金が足りず生活が難しい方や、生活環境が整っていない方の養護を目的としており利用者が自立をして社会復帰をするための支援をする老人ホームになります。
自立していて自分で身の回りのことができる方を迎えているため、日常生活に必要な食事や入浴の介助といった介護サービスは行いません。
ただし、入居中に介護が必要な状態になった場合には外部からサービスを取り入れる必要があり、介護度が高くなると養護老人ホームを退去しなくてはならないのです。
また、65歳以上で身寄りのない方や1人で生活できない方を対象として入居基準を定めています。
介護の必要はないけれど身体的障害を持つ方や、収入がなく経済的に困窮している方、身寄りがなく住居がない方などが養護老人ホームを利用できる仕組みです。
例外として65歳未満であっても、初期の認知症に該当する時や著しく老衰しているが入居できる施設がない時なども入居対象となる場合があります。

■普通の老人ホームとどこが違う?

主に民間企業が運営している老人ホームと違い、養護老人ホームは地方公共団体や社会福祉法人が運営しています。
老人ホームは施設ごとの利用規約に基づいて費用がかかりますが、養護老人ホームは前年度の年収によって費用が変わることが特徴です。
養護老人ホームの月額費用は、生活保護を受給したり災害を受けたりした場合に免除や減額になります。
老人ホームでは敷金や入居一時金などが必要ですが、養護老人ホームは月額費用だけで生活できるため資金面での負担が少ないです。
また、老人ホームでは日常的に必要な介護サービスに加えて、レクリエーションや趣味を楽しめるイベントなどが実施されますが、養護老人ホームは生活するための基本的なサポートのみを行っています。

生活環境が悪く経済的にも困窮している高齢者は、養護老人ホームを利用することで社会復帰に向けたサポートが受けられるようになっています。
ただ、介護サービスを受けられるわけではないため、身の回りのことができる自立した高齢者のみが利用できることを覚えておくと良いでしょう。

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