老人ホームの栄養管理について

老人ホームの栄養管理について

老人ホームで提供される食事は、栄養面を考えて薄味だったり、味気なかったりするのではないかというイメージを持つ方も多いです。
しかし、老人ホームでは栄養管理をしながらも、入居者の食欲低下を防いで楽しく味わってもらえるよう様々な工夫をしています。
今回は、食べやすさやメニューにもこだわっている老人ホームの栄養管理についてご紹介します。

■食べやすいように調理法を工夫

老人ホームの食事は、1日の塩分を8g以下・摂取カロリーを1500~1700kcalとして、栄養分が偏らないように魚や肉など様々な食材を使って献立が考えられています。
介護食がメインになるので、食べ物を噛む力や飲み込む力が低下している方でも食べやすいよう工夫して調理しているのが特徴です。
噛む力が低下している方は、食べ物を包丁で細かく切ったきざみ食を用意したり、飲み込みが難しい方には食べ物をミキサーにかけたミキサー食を用意したりと、利用者に合わせて調理法を変えています。
上手く食事ができないと食欲が低下してしまう方もいるため、栄養が不足しないように食べやすく調理しているのです。
ただ、味付けや量を変えることはできますが、特別な食事や治療食の用意は難しい場合もあるので、食事面で気になることがある方は老人ホームに相談してみると良いでしょう。

■バラエティ豊富なメニュー

老人ホームの食事メニューは和食が中心となりますが、オムレツやカレーライスなど洋食メニューも人気があり、毎日の食事が楽しみになるような献立が多くなっています。
食欲低下によって1日に必要な栄養分が摂取できない入居者には、不足しがちなエネルギーを補給するために卵や牛乳などを使ったおやつを提供したり、水分補給が足りない入居者には寒天やゼリーなどを使ったおやつを用意したりと、1日に必要な栄養が摂れる工夫がなされています。
老人ホームによって食事スタイルは変わりますが、自分で好きなメニューが選べる「セレクト食」を取り入れている施設も多いです。
季節やイベントごとに特別なメニューを用意する老人ホームも多く、1月はおせち料理、3月はちらし寿司、12月にはクリスマス料理など、その時期ならではの食事が楽しめるのも特徴です。
また、美味しそうな盛り付けや、使いやすい食器を選ぶことも栄養管理の一環として考えられています。

老人ホームの食事は、入居者一人ひとりが1日に必要な栄養分を、美味しく楽しく摂取できるように様々な工夫がされています。
豊富なメニューを提供している老人ホームを選ぶことも、快適な暮らしをするために大切です。

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