介護施設には様々な種類の施設が存在していますが、中でも「特別養護老人ホーム」という施設の名前を耳にした方も多いかと思います。
特別養護老人ホームは基本的な老人ホームと何が違うのでしょう?
今回は2つの施設の違いについてご紹介します。
■特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームとは、社会福祉法人・地方自治体などの公的な法人が運営している介護施設を言います。
名前を略して「特養」と呼ばれることも多く見られます。
特別養護老人ホームでは、公的な介護施設であるということから比較的格安な料金で利用することができます。
また、入居できる人は65歳以上の要介護度が1~5で、在宅介護が難しい場合に入所可能となります。
メリットの多い特別養護老人ホームですが、デメリットも存在します。
例えば、格安料金での利用となる一方で、部屋は個室の場合と相部屋の場合があったり、他にも寝たきりや認知症といった重度の要介護度の方が基本的に優先されていくため、入所できるまでに数ヶ月~数年、長くて10年かかったという事例もあります。
現在特別養護老人ホームに入所待ちをされている方が数十万人いるとも言われているのでこれほどの時間がかかってしまう場合があるのです。
■老人ホームについて
一方、特別養護老人ホームではない老人ホームは、基本的に民間企業が運営している有料老人ホームを指します。
老人ホームには主に3つのタイプ(介護付・住宅型・健康型)に分けられています。
入所対象としては自立されている方から要支援~要介護の方まで多くの方を対象としています。
特別養護老人ホームよりも重度の方を優先しているというわけではないため、部屋が空いていればすぐに入所することも可能です。
また、有料老人ホームの場合環境が整っている場合が多く、例えば新しい建物でほとんどが個室になっていたり、まるでホテルのようなサービスを受けられるところもあります。
もちろん、医療ケアに関しても万全です。
しかし、こうしたことから有料老人ホームに入所するための費用はかなりかかると言われていて、月額でもおよそ15万円~20万円程度かかってしまうそうです。
施設によっても異なりますが、入所一時金として数千万が必要になるケースもあります。
ただ、入所一時金に関しては施設ごとに違いがあるので、あくまでも目安として考えておきましょう。特別養護老人ホームの場合、入所一時金は必要ありません。
このように、特別養護老人ホームと老人ホームでは主に料金や施設の様式などに違いがあることが分かっていただけたかと思います。どちらにせよ、自分に合った介護施設を探すことが大切です。