グループホームは、主に認知症の方が少人数で生活をする場のことを指します。
施設での介護方法は他の老人ホームとあまり変わりませんが、接し方については少し異なっています。
そこで今回は、グループホームでの接し方はどうあるべきなのかご紹介します。
■老人ホームとは違う?グループホームでの接し方
グループホームが他の老人ホームと違うことは、何と言っても少人数での共同生活になることです。
そのため、朝起きてから夜寝るまで利用者の介助・介護を行う必要があります。
特にグループホームのほとんどの利用者が認知症を患っているため、介助の他にも認知症ケアなどが行われています。
老人ホームでも同じように朝から夜まで利用者の介助・介護を行う場となっていますが、老人ホームの利用者は全て認知症患者というわけではありません。
少人数での共同生活となるグループホームでは、利用者数人に対して介護者が2人以上というほぼマンツーマンに近い形で接することになります。
ほぼマンツーマンの形で接していると、家族のように接してくれる方もいらっしゃる程距離が近い中で介護・介助が行われていくので、利用者にとっては安心できることも多いと考えられます。
ですから、介護者としてグループホームで利用者と接する場合は、介護・介助ができるというスキルだけではなく、家族のように温かいふれあいをしていくことが大切です。
利用者にとってはグループホームが我が家になっているので、そうした温かいふれあい・環境を作っていくことが重要になります。
■利用者と接するポイント
老人ホームとグループホーム、それぞれの接し方に大きな差はありませんが、グループホームの方が老人ホームに比べてより家族のような温かいふれあいが大切だということが分かりました。
より具体的な利用者と接するポイントを挙げてみると、利用者の方は色んな人がいるということを認識し、それぞれの人に合わせた接し方をしていくことがポイントとなります。
例えば、いくら認知症だからと言っても排泄や入浴は介助が必要だけどご飯は自分で食べたり、家事などを手伝ってくれる方がいます。
一方で寝たきり状態となっているため、自分の言葉を発せられないという方もいます。
老人ホームでも同じように介護度からその人の行動一つ一つに違いが見られます。
それに、出身地やそれぞれ育ってきた環境なども全く異なります。
そのため、2人の利用者が同じ言葉を言ったとしても言葉のニュアンスが多少異なってしまう場合もあるのです。
まずは利用者一人ひとりについて今までの生活歴を利用者のご家族から聞き取ったり、本人から色んなお話を聞くことで一人ひとりに合わせたコミュニケーションを取っていきましょう。
少し難しいと感じてしまうかもしれませんが、多く接していく内に徐々に言葉の意味合いなどが分かってきます。
グループホームでは老人ホームでの接し方に比べて、利用者一人ひとりとの接し方がより大切になってきます。
老人ホームとは違った少人数の良さを活かし、温かい環境・ふれあいを行っていきましょう。