金銭管理はどこまでしてくれるの?

老人ホームでは、介護者の金銭管理は非常にナーバスになりやすいものです。
高齢者になるにつれて、しっかり意識が持てなくなったり、認知症を患ってしまう方が多いためお金の扱い方も複雑になってくるでしょう。
今回は、老人ホームではどのようなお金の管理をされているのかをご紹介していきます。

■家族や身内に管理してもらう

老人ホームに入居した場合、一般的な生活費というのは施設の月額費用としてし老人ホーム側で管理されているのがほとんどです。
月々の支払いは通帳から自動引き落としになっているところがほとんどで、ご自身で支払いをすることは少ないでしょう。
老人ホームによっては部屋に鍵がかかっていないところが多く、金庫もないところもあります。
ですから手元に大きなお金を所持しているのはトラブルを招いてしまう可能性があるため、一部の特別養護老人ホームや介護施設では入居者にお金を所持しないよう禁止しているところもあります。
しかし、自動販売機で飲み物を買ったり、床屋を利用する時などは手元から払うお金も必要になるので、近くに家族がいるのであればお小遣いを渡しに来てもらったり、銀行に立ち寄って届けに来てもらうこともあるでしょう。
家族から面会に来てもらう機会を設けるために、毎月指定された金額のお小遣いを届けに来てもらう老人ホームもあります。
■介護事業者に金銭管理を依頼する人も

では、家族がいても遠方に住んでいたり、お子さんや身内の方がいなくて独り身の場合はどうなるのでしょうか。
この場合は介護事業者に依頼し「財産管理契約」を利用することが多いでしょう。
この財産管理契約とは、自分が所有しているお金や生活上の事務において人に頼んで代理権を委任するものです。
当事者の間で具体的な管理内容を自由に決めることができます。
成年後見とは認知症や知的障害などを正しく判断できない方が利用するものですが、意識や判断をクリアできる方であれば問題なく利用できます。
「銀行まで行くのが大変だ」、「体が痛くて出歩くことができない」という理由で出歩くことができない方などが利用しています。
また内容は自由に取り決めることができるので、老人ホーム側に全ての管理を任せるのではなく、通帳管理だけしてもらったり、定期的に金銭管理の報告をしてもらったりも可能です。
■施設によって金銭管理は異なる

比較的健康な方は自らお財布を管理している方もいます。
認知症を患っていて自分で管理できないという方でも、お財布だけ職員に管理してもらい、近くのお店まで一緒に行き、買い物してくれる非常に親切な老人ホームもあります。
その他、お小遣いの金額が予め決められていてその中で自由に使える制度を設けている施設もあり、施設で保管しながら必要な時に使い明細と一緒に事後報告するようなシステムもあるようです。
このように施設によって金銭管理は異なりますが、入居者が自由にできるお金を持っていれば自宅生活の時と近い感覚で生活できるでしょう。
きちんと自分で管理できるのであれば問題ありませんが、心配な方は老人ホームの職員やケアマネージャーなどに相談されてみた方がよいのではないでしょうか。

介護施設

 

相談する
お問い合わせ